(上級編) Vol.1 - 最近の為替動向についての考察 -
《経済コラム》
以下のチャート (参考資料より抜粋)では為替実行レート(青線・右軸)とドル円為替レート(赤線・左軸)の過去50年間の推移を示しています。
最近のニュースではドル円=100円水準の円高によりインバウンド需要が減少といわれていますが、全世界の通貨に対しては過去40年間でも円安水準 (1970台には1ドル = 約300円)です。
特に、2010年以降では為替実行レートが過去最高水準まで増加しています。
2010年からの2000万人を超えるインバウンド増加の要因は、日本の観光立国に向けた世界的なマーケティングの成功もありますが、実は為替実行レートが過去最高水準に円安にふれた事が要因となります。
では、なぜ実行為替レートが過去40年でも最高の円安水準にあるかというと新興国 (特にアジア諸国)の経済発展による国力強化から、それらの国々の通貨の価値が高まったからです。
つまり、ドル円=100円となったとしてもアメリカの人にとっては円高水準となり観光客減少が予測されますが、新興国の観光客にとっては少しは割高にはなりますが過去最高水準に日本のホテルの予約や買い物に費やすお金は”安く”感じているはずです。
因みに、エクスペディアの国内インバウンドの各国構成比は以下の通りです。
新興国である香港・韓国・台湾・中国・タイ・シンガポールで全体構成比の55%を占め、上記で説明した通り、円の実行為替レートベースでは以前歴史的な円安水準にあります。
ヨーロッパ諸国・アメリカ・カナダも弊社には26%の割合でいらっしゃいます。
このように今後も世界的には円安水準が続きインバウンド需要は拡大が予想されます。
世界最大オンライン旅行会社であるエクスペディアの利用を継続される事によって、インバウンドのお客様を確保する事が可能です。
インバウンド需要が今後も伸びる事を踏まえて、今回の提案である“返金付加プラン追加 & プロモーション追加”の意味を説明します。
弊社は事前決済がメインなので、競合他社よりもキャンセル率は低い傾向にあります。
しかし、一般的にインバウンドは国内と比べリードタイムが2倍ある反面、キャンセル率が高い傾向にあります。
そこで、常設プラン(弊社設定)にて、返金付加プラン(基本プランより10%off)を設置して予約を確定する戦略が有効です。
更に、インバウンド需要が伸びる傾向にあるながらも、経済動向により浮き沈みはございます。
この度の英国のEU離脱のように、一時的に経済が沈む時期には何らかの施策が必要です。
新興国については、依然円安水準ではありますが、一時の円安水準よりも若干は円高傾向にありますのでプロモーションを行いお客様をつなぎとめる施策が必要です。
ヨーロッパ諸国・アメリカ・カナダについては、直近の英国のEU離脱による円高の影響を直に受けておりますので、先進国のお客様はあまり価格を気にしない傾向にはりますが、それでも急激な円高が起こった場合には一時的なプロモーションを打つ事により需要を喚起する必要があります。
<参考文献>
バリュークリエイトパートナーズ株式会社CEO
https://zuuonline.com/archives/105338
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